| 名前（敬称略） | コメント |
| FT | 木下忠司的と言うしかない、音楽の、やや古い感じも含めて、映画を盛り上 げている。女優陣のアンサンブル演出もミゴトだ。 |
| 氷室浩次 | 『日本の悲劇』のところに書いてしまいましたが、とにかく、木下 惠介さんは、登場人物の感情表現に優れていて(ただ怒らせることしかでき
ない(笑)監督とは大違い)、泣かせたり笑わせたりするのと同様、いざ本気で 怒らせるとなると、その表現は、たいへん情感にあふれたものになると思い
ます。 実は、御本人がそういう作品をあまり撮らなかっただけで、アジテイショ ンものなどを撮らせたら、凄い腕前だったのではないかと推測されます(笑)。 左翼系作家の論理的(であろうとする)怒りよりも、こういう作品から受け る情動作用のほうが、ずっと多くのひとに影響を与えると思うんですよねえ。 ところで映画の中身ですが、かなり終わりのほうまで傍観・冷笑的だった 学生(毬谷友子の母でもある山本和子)が、いざとなったとたんに運動の主導 権を握るあたりが、何度観ても怖いくらいの面白さ(？)です。 しばらく観ていないけど、久々にヴィデオででも観たいなあ。 |