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【作品賞】（10本まで）
「たそがれ清兵衛」 ６点
「とらばいゆ」 ４点
「殺し屋１」 ４点
「突入せよ！「あさま山荘」事件」 ２点
「ピンポン」 １点
「なごり雪」 １点
「リターナー」 １点
「Ｍｒ．ルーキー」 １点
【コメント】
とにかく、「たそがれ清兵衛」は厚みのある素晴らしい映画でした。山田洋次
さんが、７０歳を過ぎて代表作を撮り上げたことに心から拍手を送りたい。「と
らばいゆ」では大谷健太郎監督のうまさが際立ち、「殺し屋１」では三池崇史監
督の異常さがうまく生かされていました。「突入せよ！「あさま山荘」事件」は、
ビジネスドラマとして観ると更に面白い。
僕にとっては、「たそがれ清兵衛」ぶっちぎりの年でした。
【監督賞】 作品名
[山田洋次 ] （「たそがれ清兵衛」）
【コメント】
最近とみに凄みを増してきた山田演出だが、この作品での円熟振りにはとにか
く感心させられた。また、山田洋次にあんな緊迫感あふれる殺陣を撮る技量があ
ったとは思わなかった。７０歳を越えて、新しいジャンルである時代劇に取り組
んだチャレンジ精神も素晴らしい。
【主演男優賞】
[浅野忠信 ] （「殺し屋１ 」）
【コメント】
普通の人を演じさせてこの人の右に出る人はいないが、一方で、この映画のよ
うな狂気を日常の中で演じることが出来る人もこの人をおいていないだろう。死
に臨んで、うれしそうに笑う浅野の笑顔はとてもセクシーだと思う。
【主演女優賞】
[瀬戸朝香 ] （「とらばいゆ 」）
【コメント】
優しいだんな様に向かって理不尽の言い放題。我まま女房に慄然としたのは、
僕だけではないだろう。無茶苦茶我ままなんだけれど、決して不愉快にさせない、
そんな微妙なポジションを瀬戸朝香さんはうまく演じ、とても魅力的だった。
【助演男優賞】
[石橋凌 ] （「ＡＩＫＩ 」）
【コメント】
いつもやくざ役で、眉間にしわを寄せている凌さんばかり見ていたが、この映
画では普通のおじさんを肩の力を抜いてあっさり演じている。包容力のある演技
で、映画の幅を広げたと思う。
【助演女優賞】
[鶴田真由 ] （「ミスター・ルーキー」）
【コメント】
めげそうになる旦那の尻を叩き、「言っていることが無茶苦茶」と言われても
ひるまない。長嶋一茂の役柄がどちらかと言えばボーっとしているのに対して、
コントラストが効いていた。
【新人賞（キャスト部門）】
[板谷夕夏 ] （「tokyo.sora」 ）
【コメント】
板谷夕夏さんは新人ではないんだけれど、「tokyo.sora」での彼女は、まるで
自分の言葉のようなアドリブを随所に織り交ぜて、都会の女性の孤独を演じきり、
とても新鮮だったので、是非に。
【新人賞（スタッフ部門）】
[曽根文彦 ] （「ピンポン 」）
【コメント】
卓球をＣＧで見せるというアイデアの卓抜さと、キャスティングのうまさ。次
作が楽しみな監督さんである。
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