−：滝田監督は、あまりＴＶ系の方はやっておりませんよね？
滝田：ええ、やったことないです。
やりたくないということではないです。面白ければやるし、そのモノですよ、
テレビと言ってもたくさんあるじゃないですか
−：題材が問題ということですか
滝田：題材もそうであるし、やることによって、たとえば音楽がふんだんに使えるとか、それが非常に効果的にできるというか、いろいろな角度から。
やらないとうことでは無く。
その同じなんですよ。テレビドラマも、ドラマに限っての話ですけど。
−：私は滝田監督は昔から好きだったんで、最低でも年に２〜３本は滝田監督の作品は見たいなと（笑）
滝田：自分でも撮ってみたいですよ（笑）
−：（滝田監督が好きな方へ）一昨年は中毒症状がでたとか（笑）
昨年は２本ですよ。今年も２本撮ってもらわないと
滝田：テレビとか映画とか、一概におっしゃるけど、みんな違うんですよ。個々の関わり方が。ただ、そこでどういう風な答えを出していくかということで。
好き、嫌いという単純なことではなく、それは、映画で出来ない事をテレビでやって、新しい物が出来て、自分で楽しいことができれば、そっちの方が良いかも知れないという事はありますけれど。
テレビの場合は、アルコールだめだとか、スポンサーがいるからそれはダメだとか言う話はありますが、それはテレビの世界ではあたり前の事ですよね。
−：だからある意味で言うと滝田監督の今までの作品を見ると、ひどくテレビ的な面があるじゃないですか、もちろん映画的な部分もあるけど。
滝田：あるかも知れないですね。
−：だから、何故テレビの方は使わないのかな？と。
バラエティーなど、面白いと思う
滝田：ドキュメントもやってみたいですし。
昔、志村けんさんのたっふんだが大好きで、俺に一度脚本を書かせてくれないかなあと思っていましたけど（笑）
−：志村けんさんとは、まだ映画は撮っていませんよね
滝田：あったんですよ、前に企画が
−：コメディですか
滝田：ええ、ギャンブルレーサーをやろうかなと、いろいろあったんですが
ご本人がピークだったこともあって。
−：ギャンブルレーサー、良いですねえ
−：「秘密」で主題歌の流れてくるタイミングが良いし、シャ乱Ｑの映画でもタイミング良く音楽が流れてきて、凄いなと思ったのですが
滝田：今言われた様な映画は、昔はあったと思いますよ。
古い映画を観ると、ドラマティック。
つまり、僕らはある人たちがやったことの２番煎じしかない、という所で悩みがあるのですが（笑）
僕らおじさんの時代の、あの頃の映画を観ると凄いですよ、音楽の使い方も。
間瀬：僕はテレビ屋で、映画の世界に来たけれども、映画もテレビも同じで情報が１０だとしたら、僕は音楽が６〜７だと思っていますね。
今回滝田監督にお願いしたのは、過去の作品で、音楽、音を非常に旨く使っている。大事なのは、音楽、それにいろいろな音ですよね。
滝田：やはりね、昔の映画をご覧になった方が良いと思いますよ。
いわゆる巨匠と言われる方だけでは無く、その巨匠達と同じ時代に生きた人達の作品を。旨く、バランスがとれているんですよね。
−：一番好きな監督は
滝田：僕は、川島雄三ですね。圧倒的に（笑）
人に勧めるなら、ヒッチコックも良いし、まず黒沢明ですね。
今日、黒沢明さんの個展を来る前に間瀬さんと見てきました。（※新宿高島屋で２月に行われていた黒澤明展）
みなさん行ってくださいね。
絶対見なくてはいけないと思います。
いわゆる、極端に言うとアナログなんだけど、ます目の無い原稿に最後まで原稿を書いている。あれには感動しましたよ、今日僕は。
−：時代劇を撮る考えはありますか
滝田：ありますよ
−：昔、タイトルは忘れましたが、猿飛佐助が現代にタイムトラベルしてきて云々という作品を
滝田：やりましたが、今はなかなか撮らせていただけません（笑）
−：ＴＢＳで、１９８０年頃、「関ヶ原」を撮ったことがありましたよね
間瀬：あれはテレビですね。時代劇というと、吉田拓郎さんで「Ronin 坂本竜馬」という映画がありましたね。
−：「秘密」で山下公園が、太東岬の灯台になってしまったのは、映像的な理由があるのでしょうか
滝田：まあ現実論というか、山下公園でやった場合、僕らが考えるロケ地は一つしかないし。あそこでやっても、人の問題も含めて、ちゃんとお芝居が撮れるかどうかという事を考えると、あまり魅力を感じなかった。
で、この映画は、どこにもない公園という事で、制作部が苦労しましたね。
−：選ばれた太東岬は、とても良い所でしたね。
滝田：結果ですね、やはり。
−：ヨット部というのは、夏に関係した設定ですか？
原作はテニスですよね
間瀬：テニスだと一般的だし、映像的につまらないだろうと言うことで。
では、なぜヨットが良いかというと、２ショットで会話ができる、本当に二人の世界になれる。
先輩が後輩をナンパする、テニスの様に遠く離れて打ちあっていてはできないでしょう。ヨットでは、肩をふれあいながら誘える、最高のナンパなんですよ（笑）
2000年２月23日：新宿にて
滝田監督、間瀬プロデューサーのお話いかがでしたでしょうか？
実際の懇談会はこのあと２次会、３次会まで続き、映画『秘密』にまつわるここでは書けないような内緒のお話も聞かせていただきました。
改めて、滝田監督、間瀬プロデューサーにお礼申し上げます。